こんにちは。穐山研究室 修士1回生の田中です。 9月8日〜10日に福岡・志賀島の休暇村で開催された「第一回 コンピュータ・システム・アーキテクチャ・サマーワークショップ2025」に参加しました。その様子と感想をまとめます。

概要

本ワークショップは、九州大学の先生方が主催する、コンピュータアーキテクチャ分野のイベントです。日中は第一線の研究者による講演、夜は学生同士のポスター交流という構成。立命館からは穐山先生と修士1回生の宇多さん、そして私の3名が参加しました。

1日目

京都から新幹線で博多へ。大阪・関西万博の影響もあって車内は満席に近く、やや窮屈でしたが、新神戸以西は落ち着いて快適に。博多駅で在来線とバスを乗り継ぎ、志賀島へ。橋を周りが海で囲まれ、本物の海に感動しました。滋賀出身で琵琶湖には馴染みがありますが、やはり海は別物ですね。

会場到着後、13:00〜15:00は九州大学・小野先生によるStochastic Computingの基礎と応用。ビット列の1の出現確率で数値を表し、ANDゲート1つで乗算を表現できるなど、回路好きには刺さる内容でした。15:00〜17:00はDRAMの基礎とRowhammer攻撃を穐山先生が解説。穐山研の皆さんにはおなじみの話題ですが、改めて体系的に学べました。

講演後、同室の方と海へ。景色がとてもきれいで、浜辺で他大学の学生とも少し交流できました。海に入る人もいましたが、私はカナヅチなので見学のみ。夕食のビュッフェはどれもおいしく、海鮮を食べすぎました。サザエもついおかわりしてしまいました。

夜のポスターセッション(20:00〜)では、研究の議論から業界雑談まで、他大学の学生・先生方と幅広く交流。初参加で形式に不安もありましたが、対話の熱量に引っ張られて自然と話が弾みました。大浴場はタイミングよくほぼ貸し切りで、一日目を締めくくるには最高でした。

2日目

朝日が気持ち良い。こんなに良い朝日を浴びたのは大学に入ってあっただろうか。それはさておき午前は名古屋工業大学・小泉先生の分岐予測、浮動小数点演算回路、およびソフトウェアにまたがる講演。私の研究領域にも近く、かなり興味深い内容でした。

昼食は交流を目的に卓が組まれ、東京大学・高前田先生の席でFPGAやSFQの話題で盛り上がりました。午後はその高前田先生によるAIコンピューティング。候補に挙がっていた熱力学コンピューティングの話は昼食時に軽くしたが計算原理の多様性に興味がわいたが今回は見送りとなった。続く東京大学・塩屋先生のAI向けGPUアーキテクチャの講演は、ほぼ“カレー”の話でした。なぜカレーなのか気になる方は来年ぜひ参加してください。

夜のポスター交流は前日以上に密度が高く、あちこちで白熱の議論。場が温まりきったところでプログラムが終わりに近づくのはさみしいという反面、「続きはまた来年」に期待が膨らみました。

最終日

理化学研究所・上野先生による誤り耐性量子コンピューティングが最後の講演でした。技術の要点に加え、研究や論文執筆のモチベーションに関するお話も胸に残りました。二日酔い気味の参加者もいたようですが、全プログラムは無事完走。

おわりに

大学や立場を越えて、日本トップレベルの学生と交流ができ、研究の内容を共有できる機会は本当に貴重です。次回開催の際には、穐山研究室から多くの参加があると嬉しいです。もちろん私も再び参加する気満々です。